車を手放す際は、できるだけ高値で売却したいものです。
しかし、売却時期によっては査定額に大きな差が出る可能性があります。
需要が高い季節や決算期・賞与時期など、市場の動向を把握して賢くタイミングを狙いましょう。
本記事では、2025年最新の中古車相場も踏まえ、車が高く売れるおすすめの時期と避けるべきタイミング、さらに車検・モデルチェンジなど注目の売却タイミング、売却前の準備や交渉のポイントまで詳しく解説します。
目次
車を売るタイミングはいつがベスト?
需要と供給のバランスを考える
中古車価格は需要と供給のバランスで大きく動きます。
年度末や新生活シーズンなど、車を購入する人が増える時期は業者側が在庫を確保しようと積極的に買取強化します。
需要が高まれば同じ車でも査定額が跳ね上がることがあるため、売り手はこうした傾向を逃さないようにしましょう。
逆に、購買意欲が低い時期には価格が落ち着く傾向にあります。
景気の動向や給料支給のタイミングも影響しますので、相場情報をこまめにチェックすることが大切です。
年度末・年度始めの動向をチェック
日本では3月(年度末)に向けて車の需要が高まります。進学や就職・転勤で新生活を始める人が増え、新車・中古車ともに売上が伸びる時期です。
ディーラーはこの時期に合わせて展示車両の入れ替えや商談を活発化させるため、中古車の買い取りにも力を入れます。
決算期である3月末までに在庫を増やしたい業者が多いため、1~2月も高値がつきやすい傾向があります。
一方、4月に入ると新生活需要がひと段落して価格が下がるケースが多いので、3月中に査定を済ませておくと高額売却につながりやすくなります。
また、車を買い替える人が増えることで買取業者の在庫確保競争も激しく、査定額を上げても買い取ろうとする動きが見られます。
1月にボーナスを使って車を探す人や、年度替わりの準備を始める需要もあり、この時期に合わせて高額で売却できる可能性があります。
車種や年式による違い
同じ「車を売るタイミング」でも、車種や年式によって最適な時期は異なります。
エコカーや人気の電気自動車(EV)は世界的に需要が高まっており、年式が新しいうちは売却額も安定しています。
一方で、モデル末期になった車種は新型登場後に価格が大きく下がる可能性があります。軽自動車やファミリー向けミニバンは特に進学・就職シーズンに需要が高くなる傾向がありますので、自分の車種特性も考慮しながら売却時期を検討しましょう。
車が高く売れるおすすめ時期・季節
1月~3月:年度末・新生活需要で需要増
1月~3月は、年度末・新生活シーズンにあたり車の需要がピークに達します。進学や就職、転勤などに伴い新車・中古車ともに売上が伸びる時期です。
ディーラーはこの時期に合わせて展示車両の入れ替えや商談を活発化させるため、中古車の買い取りにも力を入れます。決算期である3月末までに在庫を増やしたい業者が多いため、1~2月も高値がつきやすい傾向があります。
一方、4月に入ると新生活需要がひと段落して価格が下がるケースが多いので、3月中に査定を済ませておくと高額売却につながりやすくなります。
また、車を買い替える人が増えることで買取業者の在庫確保競争も激しく、査定額を上げても買い取ろうとする動きが見られます。
1月にボーナスを使って車を探す人や、年度替わりの準備を始める需要もあり、この時期に合わせて高額で売却できる可能性があります。
6~7月:夏のボーナスシーズン
6月~7月は夏のボーナス支給時期にあたり、中古車でも購入を検討する人が増えます。特にファミリー層ではレジャーシーズンに向けて大型ミニバンやSUVの需要が高まるため、相場が上昇しやすい傾向があります。
また、この時期は多くの販売店が夏季商戦を意識して在庫を増やしたいタイミングでもあります。ボーナス前は中古車相場が下がりやすいという傾向はありますが、ボーナス後の需要増に備えて買取額を上げる業者もあるため、このシーズンも狙い目です。
9月:転勤・異動需要
9月になると、教育現場や企業などで夏休み後の転勤・異動で車が必要になる人が増えます。
また9月末には中間決算を迎える企業も多いため、販売店が買取強化を行いやすい時期です。このため、9月は中古車の需要が高まり、買取価格が上がりやすい時期といえます。
さらに7月末~8月頃に夏季休暇が明けると、車の購入需要が一時的に落ち着きますが、9月に入ると再び活気を取り戻すケースが多いです。
したがって、9月中に車を売ることで高値が期待できます。
秋~年末:ボーナスや決算期に向けて注目
11月~12月の年末商戦期は、冬のボーナスによる購買意欲が回復する時期です。年末にかけて車を探す人が増えるため、特に大型車やファミリーカーの需要が再び高まります。12月は一般的に新車販売が減少する分、中古車需要が相対的に増える傾向があります。
ただし、年末は年内在庫を整理する動きもあるため、ディーラーによっては買取額を抑えるケースもあります。
特に12月末は価格が下がりやすい場合があるため、10~11月に実際に売却することで値崩れを避ける戦略が有効です。
売却を避けるべき時期・タイミング
4月:新生活需要後の落ち着き
3月の需要ピークを過ぎた4月は、中古車市場が一時的に落ち着く時期です。新年度の新生活需要が一段落し、新車の購入もひと息つくため、中古車の需要も減少しがちです。
その結果、買取店は在庫買い控えの姿勢になることが多く、査定額も低めになりやすい傾向があります。高額売却を狙うなら、4月に入る前に売却を済ませておく方が安心です。
12月:年末の繁忙期でも注意
12月は冬のボーナス支給後でもあり需要が高まる一方で、年末年始を前に販売店やユーザーの動きが鈍りやすい時期でもあります。企業は決算期を迎えるタイミングでもありますが、多くの場合は購買行動が年末に控えられるため、思ったほど需要が増えないこともあります。
また、年末は個人も年末年始の準備や出費が重なるため、新車・中古車の検討に手が回りにくい時期です。
もし12月に売却するなら、なるべく中旬までに査定を受けておくか、年明けの動き出しを狙うことも検討しましょう。
その他:連休後や市場変動時期
大型連休直後(5~6月や9~10月)は休暇需要が落ち着くタイミングです。この時期は一時的に中古車の売買が少なくなり、買取価格も下がりやすくなります。
また、市場に大きな変動があった直後も注意が必要です。たとえば新モデル発表直後やガソリン価格の急騰など、市場が不安定になったときは一時的に相場が読みにくくなります。
こうしたタイミングでは、ある程度相場が安定してから売却することが望ましいでしょう。
車検やモデルチェンジなど注目すべきタイミング
車検前:更新費用の発生を回避
車検の時期は売り時を考えるうえで重要なポイントです。車検が近づくと次回車検までのコスト(車検費用、自動車税など)を考慮して査定額が低く見積もられる場合があります。
そのため、車検満了前に売却することで、売却後に高額な車検代を払わずに済むメリットがあります。特に車検費用が重くなる古い車は、車検前に手放す方が高値で売れやすい傾向があります。
モデルチェンジ前:型落ちを避ける
新型車の発表・発売時期にも注意が必要です。新型モデルが発表されると旧型の中古車価格は下落しやすく、特にフルモデルチェンジの場合は需要が急減します。
新型の噂や発表スケジュールを把握し、旧モデルが型落ちになる前に売却することで高値を維持できます。一般的にフルモデルチェンジは次期年モデルの発売前に発表されるため、モデル末期車は早めに売却するのが得策です。
補助金・税制変更のタイミング
環境補助金や税制優遇の変更時期もチェックしましょう。例えばエコカー減税や補助金の延長・終了などが発表されると、新車需要にも影響し、中古車相場も変動します。
こうした動きがある場合はニュースやメーカー発表に注目し、変更前に売却するか、逆に変更後の相場を見て判断することが大切です。
売却前の準備と高値を狙うためのポイント
市場相場をチェックして価格を見極める
- 同車種・同年式の中古車販売価格を調査
- 一括査定サイトで複数社の査定額を比較
- 他社査定額や過去の相場データを交渉材料にする
まずは自分の車の相場感をつかむことが重要です。複数の一括査定サイトや中古車販売サイトで同じ車種・年式の掲載価格を調べることで、おおよその売却価格の目安がわかります。
予備知識があれば業者交渉でも強気に売り出せますので、価格相場は事前にしっかり把握しておきましょう。
車検・整備でコンディションをアピール
定期点検記録簿や整備明細を用意し、車のメンテナンス状況をアピールしましょう。車検が近い場合は、車検を通してから売却するか、逆に車検前に売るか検討が必要です。
基本的な整備(オイル交換、ブレーキ点検等)を済ませておくと、査定士に好印象を与え、査定額アップにつながりやすくなります。
内装・外装の清掃で印象アップ
内装の掃除機がけや拭き掃除、外装の洗車・ワックスがけは、査定時の印象を大きく左右します。
細かな汚れや傷がないだけで手入れの行き届いた車という評価につながるため、時間をかけてきれいにしておきましょう。
ガラスやホイールも見逃さず、全体的にピカピカの状態で引き渡せば査定額のプラス要素になります。
必要書類と装備を揃える
売却に必要な書類(自動車検査証、整備記録、印鑑証明、リサイクル券等)を事前に準備しましょう。
また、自社製オプションや付属品(スペアキー、取扱説明書、ナビデータ等)があれば、これをアピールポイントとできます。
スムーズに手続きできる状態にしておくことで、査定士との交渉も有利に進めやすくなります。
複数社査定・交渉で高額売却を実現
複数の業者で査定額を比較
一社だけでなく複数の買取店で査定を受けるのが鉄則です。業者間で競争が生まれることで、より高い査定額を引き出せる可能性が高くなります。
一括査定サイトや車買取専門店を活用して、最低でも2~3社から見積もりを取るようにしましょう。査定額の違いがあれば交渉材料となり、それぞれの業者が少しでも高い金額を提示しようとします。
一括査定サイトの賢い使い方
ネットの一括査定サイトは効率的に複数店の見積もりが取れる便利なツールです。ただし、依頼先が多いほど各社の競争も激しくなるため、扱いは慎重に。
可能であれば依頼後すぐに査定担当者とやり取りを開始し、他店から出た強めの査定額を具体的に伝えるなどして価格交渉を促しましょう。
見積額を根拠に交渉する
実際の交渉では、他社の見積額や市場相場を交渉の材料として活用します。提示された査定額に満足できない場合は他店の見積もりや人気車種の相場を示して粘り強く交渉しましょう。
また、契約直前まで他の業者とも交渉を続ける姿勢を見せることで、業者側も査定額を引き上げやすくなります。
買取以外の選択肢も検討
販売先は買取店だけではありません。個人売買や下取り、オークション利用など、複数の選択肢を比較検討しましょう。情報量の多いネット販売やフリマなどで相場感がつかめれば、業者に譲歩を迫る材料になります。
ただし個人売買は手続きやトラブルリスクが伴うため、自身の対応力も考慮して選択してください。
まとめ
車を高く売るためには、需要が高まる時期や市場動向を踏まえてタイミングを選ぶことが重要です。年度末やボーナス期など、需要が増える瞬間を狙うことで高額査定が期待できます。
一方、需要が落ち着く4月や年末年始などの時期は売却価格が低めになりがちなので注意が必要です。
また、車検やモデルチェンジ前など専門的なタイミングにも注意し、車のコンディションや書類を整えて準備を進めましょう。
最後に、複数の業者で査定を比較し、交渉や売却先選択の幅を広げることで、より高値での売却が実現しやすくなります。