ペーパードライバーでも万が一の事故に備え、自動車保険に加入しておくことは重要です。
この記事では、自動車保険の基礎からペーパードライバー向けの選び方まで詳しく解説します。
保険料を抑えるポイントやお得なプランについてもまとめています。
免許を取得してからあまり運転していない方や、久しぶりに運転する方に向けたアドバイスをお届けします。
目次
ペーパードライバー向けの自動車保険選び
ペーパードライバーでも自動車保険の基本ルールは変わりません。車を運転する以上、法律で定められた「自賠責保険」の加入が必要です。万が一の事故に備えて補償範囲を広げる任意保険も、ペーパードライバーならではのメリットがあります。
次に、自動車保険の種類とその必要性を確認しましょう。
ペーパードライバーとは?
ペーパードライバーとは、運転免許を取得しているものの、実際の運転頻度が非常に低い人を指します。車がなくても生活できる都市部に住んでいる方や、免許取得後しばらく車を運転していない方などが該当します。ペーパードライバーでも運転の機会には常に事故のリスクがあるため、保険で備えておくことが大切です。
自動車保険の基本: 自賠責保険と任意保険
自動車保険には必ず加入が義務付けられている「自賠責保険」と、法的に任意加入の「任意保険」の2種類があります。自賠責保険は対人補償のみで、被害者の傷害や死亡などを最低限補償します。
しかしその補償額には限度があり、対物(物損)や自身のケガ、車両の損害などは対象外です。
任意保険に入っていると、自賠責の補償額を超えた対人・対物の損害や自分自身や同乗者のケガ(人身傷害)、車両の破損(車両保険)などもカバーでき、万が一の高額な賠償や修理費用を手厚く補償できます。
ペーパードライバーの保険料を安く抑える方法
ペーパードライバーは運転頻度が少ない分、保険料を抑えやすい要素があります。
主に以下の方法を活用すると節約につながります:
- ゴールド免許割引:長い無事故期間でゴールド免許になれば、保険料が割引される制度があります。
- 運転者限定特約:補償対象を本人や家族に限定することで、保険料が低くなります(例:本人限定、家族限定等)。
- 年間走行距離割引:契約時に予想走行距離を少なく申告するほど、保険料が安くなるケースがあります。
- 先進安全装置割引:自動ブレーキなどの安全装置を搭載した車は、割引対象となって保険料がさらに下がる場合があります。
ゴールド免許割引と年齢条件特約の活用
長期間無事故で運転していると免許証がゴールドになります。ゴールド免許のドライバーには多くの保険会社で割引制度が適用され、保険料が通常より5~15%安くなることがあります。
また、一定以上の年齢になると保険料が下がる年齢条件特約もあります。たとえば30歳以上限定にすると若年層より保険料が安くなる場合が多いです。これらを活用してペーパードライバーならではの低リスクを保険料に反映させましょう。
運転者限定特約で無駄をなくす
自分以外に運転する人がいない場合は、運転者限定特約で補償対象を絞りましょう。たとえば「本人限定」にすると契約者本人以外が運転した際は保険金支払い対象外になりますが、その分保険料が大幅に安くなります。家族で運転者を限定する場合も「家族限定」に設定すれば、対象者を絞って保険料を節約できます。不要な人まで補償対象とせず、無駄なく割引を受けられます。
走行距離割引・安全装置割引
年間走行距離が少ないペーパードライバーの場合、走行距離割引やテレマティクス保険がおすすめです。契約時に走行距離を少なめに設定すると保険料が低くなる仕組みのものが増えています。
また、衝突被害軽減ブレーキなど先進的な安全装置を搭載した車には「先進安全技術割引」が適用される場合があります。これらを組み合わせることで、運転頻度が少ないことのメリットを最大限に活かせます。
ペーパードライバー向け保険商品・特約
ペーパードライバー向けに便利な保険商品もあります。たとえば、1日単位で加入できる自動車保険や、車ではなく運転者本人を補償対象とするドライバー保険などです。これらの保険を利用することで、必要な時だけ手軽に補償を得られます。
保険種別 | 補償対象 | 利用シーン |
---|---|---|
一般の自動車保険 | 契約車両を運転するすべてのドライバー | マイカー保有者が普段から運転する場合 |
1日自動車保険 | 借りた車を運転する人 | 旅行や帰省先で家族・友人の車を短期間運転する場合 |
ドライバー保険 | 契約者本人のみ | 自分の車を持たない人が他人の車を運転する場合 |
1日自動車保険の活用
1日自動車保険は、利用日だけ加入できる短期保険です。スマートフォンやパソコンから簡単に申し込め、1日または数時間単位で補償を得られます。
例えば、損保ジャパンの「乗るピタ!」では12時間のライトプランが650円(2022年10月時点)から利用可能です。一時的な運転や帰省時など、短時間だけ車を使いたいときにムダな保険料をかけずに済むメリットがあります。
ドライバー保険の利用シーン
ドライバー保険は、補償対象が「運転者」に設定される保険です。自分の車を持っていない人や、他人の車を借りて運転する人向けの保険です。
たとえば友人や家族の車を借りて事故を起こした場合、一般的な自動車保険では補償対象外になる恐れがありますが、ドライバー保険に入っていれば運転者本人の責任を補償できます。ペーパードライバーでも他人の車を運転する機会が増えてきたら検討しましょう。
走行距離連動型保険のメリット
走行距離連動型の保険や割引制度を利用すると、運転距離が短いほど保険料が安くなる仕組みです。契約時に予想走行距離を少なめに設定すれば保険料が割安になりますし、テレマティクス(車載機器)連携の保険では実際の走行データに基づいた割引が受けられます。
たとえばトヨタの「つながるクルマの保険」は、全く車を使わない月の保険料をさらに節約できる仕組みです。走行が極端に少ない場合はこうした商品も検討すると良いでしょう。
保険契約・見直しのポイント
ペーパードライバーの場合でも、自動車保険の契約内容を定期的に見直すことが大切です。特に「等級」(無事故割引のランク)は引き継ぎが可能なので、車を手放す際に等級を守るかどうか慎重に判断しましょう。
また、年齢や免許証の色は保険料に影響するため、更新時には正しい情報に更新して割引を受けるようにしてください。補償範囲が過不足ないかも更新タイミングで確認し、運転機会に合った保険内容に見直すことで安心につながります。
まとめ
ペーパードライバーでも、自動車保険は万全な備えが必要です。ゴールド免許割引や走行距離割引など、保険料を安く抑えるさまざまな制度を活用しましょう。
また、1日保険やドライバー保険のようなペーパードライバー向けの商品も積極的に検討してみてください。
等級や契約条件は定期的に確認し、自分に合った保険を選べば安心して運転できます。