60代になると車の利用状況や運転リスクが大きく変化します。例えば定年退職で通勤に車を使わなくなる方も増え、走行距離が減ることで保険料が下がるケースがあります。
また、子どもの独立など家族構成の変化により、運転者年齢条件を見直すチャンスでもあります。ただし60代は事故率が徐々に上昇する年代でもあるため、保障内容はしっかり確保しておきたいところです。
本記事では60代にぴったりな自動車保険の選び方や、おすすめの保険会社TOP5をランキング形式で詳しく解説します。保険料を抑えるポイントや割引制度、事故対応の安心度なども踏まえて、最適な保険を選ぶ方法を紹介します。
安心できる保険選びの参考に、ぜひ最後までチェックしてください。
60代におすすめの自動車保険ガイド
60代を迎えたら、まずは自動車保険を見直しましょう。運転経験が長かったりノンフリート等級が高い人は割引率が優遇されますが、年齢に応じて保険料がやや上昇するケースもあります。
また、万一のトラブルに備え、信頼できる保険会社を選ぶことが大切です。最新の保険会社はオンライン手続きの利便性が高く、スマホアプリで契約内容を確認できるなどサービスも充実しています。以下では、60代ドライバーが特に意識すべきポイントを見ていきます。
使用目的や走行距離の見直し
60代になると通勤に車を使わなくなり、車の使用目的が通勤から日常・レジャー中心に変わる方が多いです。自動車保険料は使用目的ごとに設定され、通勤用よりも日常・レジャー用の方が割安な傾向があります。
また、年間走行距離が減れば「低走行割引」が適用される場合もあります。たとえば、「年間走行距離3,000km以下」という条件を満たせば保険料が安くなるプランもあるため、契約更新時に走行距離と使用目的を必ず確認しましょう。不要になった通勤割引や長距離割増があれば外し、実態に合った条件に変更することで保険料を節約できます。
運転者年齢条件の変更
子供が独立して家族構成が変わったら、契約者の「運転者年齢条件」を見直すと保険料が安くなることがあります。たとえば以前は「26歳以上補償」などにしていた場合でも、今後運転するのが60代ご自身だけであれば「30歳以上」や「35歳以上」を選んで構いません。
年齢条件を引き上げることで補償対象者を絞り、無事故で運転歴の長い60代ドライバーに特化した保険料が適用されます。年齢条件は自動車保険の大きなポイントです。子世代や若年ドライバーが契約から外れる場合は、必ず年齢条件を最新の状況に合わせておきましょう。
60代で上がる保険料
自動車保険の保険料はドライバーの年齢によって割増される仕組みです。一般的に10代・20代と同様に、60代以上は事故率がやや上昇するとされ、年齢による特別料金区分があります。そのため、無事故で安全運転を続けていても、60歳を超えると保険料が少し高くなる場合があります。
実際、2025年の調査によれば、60代以上の保険料は50代より1割程度高いことが一般的です。ですから、年齢による保険料の変化も意識しておき、必要に応じて補償内容を見直しましょう。状況が大きく変わった場合は一括見積もりなどで複数社を比較し、最適な保険に切り替えるのも賢い選択です。
60代が自動車保険を選ぶ際のポイント
自動車保険を選ぶ際には、保険料の安さだけでなく補償内容やサービスの手厚さにも着目しましょう。特に60代以上では事故対応の安心感が重要です。以下のポイントを押さえておくと、ムダなく自分に合った保険が選べます。
- 運転者限定や免許証条件の設定
- 必要な補償内容と特約の有無
- ダイレクト型(通販型)と代理店型の違い
まず、補償内容を確認します。自動車保険は対人・対物賠償だけでなく、人身傷害保険や車両保険、ロードサービスなどの特約を付帯できます。60代は車両価値が下がっている場合も多いので、車両保険をつけるかどうか検討が必要です。新車や高級車でない限り、車両全損時の全額補償特約などでコストを抑えつつ基本的な賠償は確保する方法もあります。
次に、運転者限定条件や免許の色による違いを確認しましょう。運転者限定とは契約時に指定した人しか運転しない限定です。60代のみが運転する場合は「本人・配偶者限定」や「配偶者限定」にすると保険料が安くなります。
また、ゴールド免許など免許証の色で適用される割引もチェックしましょう。無事故歴が長くゴールド免許なら、通常より割安なプランが利用できます。
補償内容と特約の選び方
必要な補償を過不足なく選ぶことが大切です。60代であっても、万が一の事故では負担が大きくなるため、対人・対物賠償の補償額は十分に確保しましょう。人身傷害保険や搭乗者傷害保険を付けると、自分や同乗者の怪我も補償できます。
逆に、車両保険は車両の価値に応じて加入・脱退を判断してください。走行距離が少ない人は「車両無過失事故特約」は不要かもしれません。
運転者条件と免許証区分
先述のとおり、運転者限定を適切に設定することで保険料を節約できます。
また、免許証の色による割引も見逃せません。ゴールド免許を維持していれば多くの保険会社で割引が受けられます。免許返納後はさらに割引特約が利用できる場合もありますので、将来的な手続きも視野に入れておくとより安心です。
ダイレクト型と代理店型の違い
自動車保険には、インターネットなどで契約手続きを自分で進めるダイレクト型(通販型)と、保険代理店を通す代理店型があります。それぞれメリット・デメリットがありますので、よく比較しましょう。
特徴 | ダイレクト型(通販型) | 代理店型 |
---|---|---|
保険料 | 割安な傾向 | やや高め |
手続き | WEBや電話で自分で完結 | 代理店(担当者)と対面や電話で相談 |
事故対応 | コールセンターで自己対応 | 担当者がサポート(現場駆けつけなど) |
上記のように、ダイレクト型は保険料が比較的安い一方、手続きはすべて自己責任で行います。若年ドライバーへの販売が中心のため店舗が少ないこともあります。
一方、代理店型は担当者が契約や事故対応をサポートしてくれるので安心感がありますが、その分保険料は高めになります。
60代では、これまで長く運転経験があることから補償内容は自分で選べる人が多い反面、万一の事故時には担当者の手厚い対応を好む方もいます。自分のニーズに応じて、どちらが合うか選びましょう。
60代向け自動車保険の割引と特典
保険料を抑えるために、60代でも利用できる割引や優待制度を活用しましょう。自動車保険各社は年齢や実績に応じてさまざまな割引を提供しています。
主な割引制度を紹介します。
ゴールド免許割引
ゴールド免許を取得していると、保険料の大きな割引が受けられます。ゴールド免許になる条件は一般的に直近5年間無事故無違反であることです。60代以上ではゴールド免許保持者が多く、新規契約や更新時に自動的に割引が適用されます。具体的には保険料から数千円~1万円程度の割引となるケースが多いです。
なお、保険会社によって割引率は異なり、中には「継続ゴールド免許割引」など複数年継続で割引率が上がる特典を設けているところもあります。
走行距離・使用目的割引
年間走行距離が少なく、「日常・レジャー用途」の条件が適用されると割引が受けられます。通勤・通学に車を使わない場合、保険料区分が下がり割安になることがあります。
また、なるべく短い走行距離で済む設定にすることで、追加の低距離割引も検討可能です。たとえば年間走行距離3,000km以下など、あらかじめ低く見積もった距離条件を選ぶと保険料が下がるケースがあります。
ただし、実際の走行距離を大幅に超えた場合は保険金が制限されることもあるため、申告時にはやや余裕をもった距離設定をおすすめします。
インターネット割引
直接契約するダイレクト型保険では、インターネット経由で申し込むと保険料が割引になることがあります。多くの通販型損保はウェブでの申し込みに対して一定額割引しており、60代でも利用可能です。たとえば新規契約や契約更新時に、インターネット割引で5,000~10,000円程度安くなる商品もあります。
また証券ペーパーレス割引や早割(早期申し込み割引)が併用できる場合が多く、これらも積極的に活用しましょう。まとめて見積もりを取る便利なサイトを利用すれば、各社のWEB割引を含めた保険料を手軽に比較できます。
長期無事故割引(等級割引)
保険を継続して無事故でいると、ノンフリート等級が上がり保険料が割安になります。60代ドライバーでも、これまでの運転歴による等級が20等級まで上がっている人が少なくありません。特に40年以上事故なく運転していれば、20等級の最大割引率が適用され、保険料は大幅に低減します。各社とも等級割引は同じ仕組みですが、割引率の微差や保険料計算のベース条件に違いがあるため、同じ20等級でも会社によって支払い額が異なります。
最新の見積もりで各社の等級割引適用後の保険料を比べてみるとよいでしょう。
60代におすすめの自動車保険会社ランキングTOP5
ここまでのポイントを踏まえつつ、60代向けに満足度の高い自動車保険会社をランキング形式で紹介します。
2025年の調査でも高評価だった以下の5社は、補償内容や事故対応の評価が特に優れています。
契約を検討する際の参考にしてください。
1位: ソニー損害保険
ソニー損保は通販型損保のリーディングカンパニーで、安定した事故対応力が魅力です。保険料は他のネット型損保と比べてやや高めですが、その分サービスが充実しています。例えば、専用アプリや英語対応などサポートが手厚く、夜間や休日の事故連絡にも迅速に対応してくれます。60代から見ても、事故時に自力で手続きを進められる安心感は大きなメリットです。
また、ソニー損保は車両保険や特約の選択肢が充実しており、補償範囲を明細化した見積もりが取得できるので、自分の必要な補償を過不足なく確認できます。
2位: SBI損害保険
SBI損保もインターネット専業の損保会社で、比較的保険料が割安です。運営会社は銀行系の大手グループで、通信販売に強みがあります。60代が注目するポイントとしては、「自動ブレーキ割引」などの先進安全装備割引が利用できることです。
もし自車に自動ブレーキや衝突被害軽減ブレーキが搭載されていれば、さらに保険料が節約できます。事故受付は24時間対応で、本人がサービスセンターに直接連絡する形になりますが、車の画像送信サービスなどデジタル対応も進んでいるため簡単です。オンラインでしっかり比較したい方に向いています。
3位: チューリッヒ保険会社
チューリッヒ保険会社は外資系の保険会社ですが、日本市場向けの自動車保険も提供しています。通販型としても販売していますが、代理店を通じたプランも展開しており、幅広い契約スタイルに対応しています。60代の方におすすめなのは、総合的な事故対応の評判です。事故の際はハイタッチ事故受付などの迅速な受付システムがあり、初期対応がスムーズです。
また他社にはない「付帯ロードサービス」の内容も選択肢が多く、レッカー移動や修理補助が充実しています。保険料は中程度ですが、安心を重視する方に適しています。
4位: イーデザイン損害保険
イーデザイン損保は東京海上グループの通販型損保で、高品質な事故対応が特徴です。契約手続きはオンライン中心ですが、事故対応は母体の東京海上のネットワークを活用できるため非常に手厚いサポートが受けられます。例えば事故発生時には同社独自の「当日事故対応制度」があり、朝夕に事故報告をすると当日中に概算見積もりがもらえます。60代で事故の不安がある方も安心です。
保険料も標準的で、ゴールド免許割引やインターネット割引も用意されています。スマートフォンで契約更新通知が来るなどデジタル対応も進んでおり、60代でも利用しやすい会社です。
5位: 三井ダイレクト損害保険
三井ダイレクト損保は三井住友海上火災保険の直販部門で、通販型と対面型のハイブリッドを持つユニークな損保です。特徴としては、多彩な補償プランを自分で組み合わせられる自由度の高さがあります。
例えば、長年乗っている愛車向けの保険や、特定の補償を絞ったシンプルなプランなど、幅広いニーズに応えています。事故対応は三井住友海上の代理店型と同等レベルのサービスが受けられ、レッカー手配や修理対応がスムーズです。
保険料は標準的ですが、自分好みの設定ができるため「必要な補償だけを選びたい」という60代に好評です。ネット見積もりサイトでも高評価が多く、満足度の高い選択肢といえます。
まとめ
60代向けの自動車保険は、年齢に応じた保険料の変化や生活スタイルの変化を踏まえて選ぶ必要があります。
本記事で紹介したように、使用目的や運転者条件の見直し、ゴールド免許割引などで保険料を安くしつつ、充実した補償内容を確保することがポイントです。ご自身に合う保険会社を見つけるために、一括見積もりで複数社の保険料を比較するのも効果的です。
ランキングで紹介した5社はいずれも60代に人気が高く、事故対応やサービス面で信頼できる会社ばかりです。
最後に、保険を選ぶ際は定期的に最新のプランや割引情報をチェックし、より安心・お得な自動車保険を見つけてください。