車を増やす時に保険料はどうなる?2台目以降を増車するなら、セカンドカー割引や車両入替といった制度が保険料節約の鍵となります。
新たに車を所有すると自動車保険の契約も必要ですが、家族内の増車割引で等級を高くスタートするなどで節約できます。
本記事では、増車時に役立つ割引や見直しポイントをわかりやすく解説します。
目次
増車で自動車保険がお得に!安くするための基本ポイント
自動車を増やした場合、通常は増車した車にも新たに自動車保険を契約する必要があります。
しかし、2台目以降の車を契約する際に使える割引制度などを押さえると、保険料を大幅に節約できる可能性があります。
本章では増車時の保険料節約の土台となるポイントを解説します。
自動車保険は車1台1契約
自動車保険は車1台につき1つの契約が必要です。たとえば、一人で2台を持つ場合でも、1日自動車保険や他車運転特約は自分所有の車には適用できません。増車する際は各車両ごとに保険契約を結ぶ必要があることを理解しましょう。
増車時に使える割引制度
増車した車でも保険料を節約する方法があります。たとえば「セカンドカー割引」を利用すれば、新規契約であっても7等級からスタートできるケースがあります(通常は6等級)。さらに、家族で1社にまとめて契約すると「ノンフリート多数割引」などによる追加割引を受けられる会社もあります。
増車の手続きと注意点
増車には保険会社への申請が必要です。増車後にすぐ新しい車を登録し、保険証券の変更手続きを行いましょう。契約満期間近の場合は更新タイミングを合わせたほうが手続きが簡単です。
また、2台目の運転者が免許年齢条件を満たしているか確認することも重要です。
セカンドカー割引とは?2台目が安くなる仕組みと条件
2台目の車を購入して新たに保険契約を結ぶ場合、多くの保険会社で「セカンドカー割引」が適用されます。
次の章では割引制度の仕組みを見直し、保険料を節約する方法を説明します。
セカンドカー割引の適用条件
セカンドカー割引を受けるためには、1台目・2台目の両方で以下の条件を満たす必要があります。
- 1台目の契約等級が11等級以上
- 1台目・2台目とも自家用8車種であること
- 2台目の車の所有者・記名被保険者が、1台目の記名被保険者またはその家族であること
- 2台目の車が今回初めて保険契約をする車であること
7等級スタートのメリット
通常、自動車保険の新規契約は6等級から始まりますが、セカンドカー割引が適用されると7等級からスタートできます。たった1等級の違いではありますが、割引率に大きな差がつきます。
開始等級 | 保険料への影響 |
---|---|
6等級(新規) | 3%の割増 |
7等級(割引適用) | 38%の割引 |
上記のように、6等級と7等級では保険料の割増・割引率に約40ポイントの差があります。このため、同じ補償内容であれば7等級開始のほうが大幅に安くなります。
注意点と確認事項
セカンドカー割引の適用には細かい条件があります。家族関係や保険期間、車種などに要件があるため、契約時に必ず確認しましょう。
また、保険会社によっては割引率や手続き要件が異なる場合があります。見積もりの際には、各社の条件も比べておくことが大切です。
車両入替で保険等級を活用!増車時の節約テクニック
増車時には「車両入替」を活用する方法もあります。これは既存契約の車両と増車分の車両の契約を入れ替えることで、等級を有利に割り振るテクニックです。
ここでは車両入替の仕組みと適用条件を見ていきましょう。
車両入替とは何か
車両入替とは、すでに契約している車の契約車両を他の車に変更する手続きです。増車する前の車(A車)に対する契約を新車(B車)に移し、元の車を新規契約することで、A車の等級をB車に引き継ぎます。これにより、主に使う車に高い等級を適用しやすくなります。
等級を入れ替えて節約する
例えば、現在20等級の車Aと、新規購入の車B(契約なし)を考えます。通常、車Bならセカンドカー割引を使って7等級から契約することになりますが、車両入替を使うと車Bに20等級を適用し、車Aを7等級とすることが可能です。結果として、保険料の高いB車にも安い料率が適用され、家計の負担を軽減できます。
車両入替の条件と注意点
車両入替が認められるのは次の場合です。
- 入替後の車が新たに取得された車である、または入替前の車を廃車・譲渡・返還し他に所有する車に入替える場合
- 入替後の車の所有者が、入替前の車の所有者と同一または契約者・その親族であること
- 入替後の車の用途が自家用8車種に該当すること
同じ保険会社 vs 別会社:2台契約のお得な選び方
2台以上の車を所有する場合、同じ保険会社でまとめるか別の会社にするかを検討する必要があります。それぞれメリットが異なるため、条件に応じて選びましょう。
同じ保険会社で契約するメリット
1社にまとめると窓口が一本化され、契約・更新や事故時の連絡がスムーズになります。
また、保険会社によっては複数台契約で「ノンフリート多数割引」が適用されることがあります。
さらに、補償内容を管理しやすくなるため、保障の重複や抜けを防げる利点もあります。
別々の会社で契約するメリット
別々の会社で契約すると、それぞれの車に最適な保険商品を選びやすくなります。例えば、日常使いの車は保険料重視のダイレクト型、長距離運転の車はロードサービスが充実した会社を選ぶなど、用途に応じた選択が可能です。
また、複数社の見積もりを比較することで、より安価な保険料を実現できることも多いです。
保険会社の比較ポイント
契約先を決める際は保険料だけでなく特約やサービス内容もチェックしましょう。代理店型とダイレクト型ではサービスや価格に違いがあります。より安くしたい場合は複数の保険会社から見積りを取り、補償内容や特約項目を比較しながら検討することが大切です。
補償内容の重複に注意!契約見直しで無駄を省く
家族で複数の車を契約すると、補償内容が重複しやすくなります。重複した補償を整理すれば、余分な保険料を削減できます。
重複しやすい補償と特約
複数台で重複しがちな補償や特約には、主に以下のものがあります。
- 人身傷害保険(車外事故の補償部分)
- 弁護士費用特約
- 個人賠償責任保険
- ファミリーバイク特約(自転車やバイクの補償)
これらは1台につき同じ契約を付けがちですが、家族内で共有している場合、2台目以降の車から外すことで保険料を節約できます。
重複を解消して保険料削減
重複する補償は一方の契約から省いても保険金は同じように補償されます。例えば、人身傷害の車外補償を1台のみに、ファミリーバイク特約を代表車だけにつけるなどの工夫で、無駄な保険料を減らせます。契約内容を保険会社と確認して最適化しましょう。
運転者年齢・限定条件の見直し
年齢条件や運転者限定特約も保険料に影響します。例えば、車を主に運転する人が30歳以上であれば「35歳以上限定」の条件にすると保険料が下がる可能性があります。加入後に条件が変わった場合は、更新時に速やかに見直して正しい設定にしておきましょう。
まとめ
増車時には、セカンドカー割引や車両入替を活用することで保険料を大幅に節約できます。複数台契約では補償内容の重複を解消し、運転者の年齢条件を適切に見直すことも重要です。特に、若い家族が増車する場合や型式別料率クラスが高い車を購入する場合は、車両入替を積極的に活用しましょう。
以上のポイントを踏まえて、増車を機に自動車保険の契約内容を見直し、無駄なく賢く節約を実現しましょう。